誰がウンコを流さないのか? 面白い出来事

私は大学では学生寮に住んでいた。 学生寮はA棟、B棟、C棟と建物が分かれていて、 各棟の各階ごとに共同の水洗トイレがあった。 私はB棟の2階の部屋に住んでいたのであるが、 ある日、大きな事件が起こった。 B棟2階で用を足した後、ウンコを流さない奴が出てきたのだ。 第一発見者によると、トイレのドアを開けると、便器に黒々としたウンコが残っており、 大きさもなかなかのものだったという。 この事件については、その動機について様々な角度から考察が行われた。 なぜ犯人はそんなことをするのか? 仮説1:愉快犯の可能性(突飛な事をして注目を浴びたい者) 仮説2:普通の人間には理解できない異常者(精神異常者) 仮説3:単に流すのを忘れただけ(忘れっぽい人) 仮説4:B棟2階の人間に恨みをいだくものの嫌がらせ(怨恨) 仮説5:縄張り意識(自己顕示欲) 当時、B棟2階には12人が住んでいた。 この事件は1回だけでなく、何度も繰り返された。 「またウンコが流れてなかったよ」と再発するたびに大騒ぎになった。 あいつが怪しいという人間は何人か浮上してきたが、その犯人も、その動機についても迷宮入りとなった。 この世の中は不思議なことで満ちあふれている。