履歴書の写真

涙が出るほど笑った経験が人にはいくつかあるものである。
軽く笑うようなことは誰でも毎日、何度かはあるだろう。

私が言っているのはそういうものではなく、本当に腹が痛くなって、止めてくれと本気で思うレベルである。

今、その話を書こうとしているが、もしかしたら「その人」を本当に知っている人しか笑えないかもしれないと危惧している。

イメージとしてその顔が思い浮かぶからこそ、面白いというのがあるからだ。

そう、あれは5年前の飲み会だった。

その日は職場を退職した者同士が集まり、昔をしのび、近況を報告し合うという同窓会のようなものだった。

その席上で話題がA君の話になった。

A君といえば真面目に仕事をこなし、誠実な人柄から誰もが一目置く存在だった。

元人事部所属のBさんが、その飲み会に参加していたのだが、A君の話を始めた。

Bさん:A君の履歴書のことだけどさ、今だから言うけど、変だったのよ

私:変って何が?

Bさん:サングラスをかけた写真が貼ってあったのよ

それを聞いた瞬間、私はA君のサングラス姿の写真をイメージした。

履歴書にサングラスをかけた写真を貼り付けて応募する、これは普通の常識では考えられない。やる気があるのかどうかもわからない。気になる存在ではある。

採用担当者は、多数の応募者の履歴書に目を通す。採用担当者にインパクトを与えることはできるだろう。しかし、それは同時に社会常識のない者とみなされるマイナスのインパクトではないのか?

まあともかく、A君は採用された。

どのような経緯で採用に至ったのか、その詳細はわからない。

採用担当者は、履歴書に貼ってある写真だけで判断しなかったことは確かだ。

世の中には本当に変った人がいる。

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